シュガープラムの甘い夢

 「久志ちゃん、何を作ってるんですかぁ？」 

何やらキッチンで作業中の久志と甘い匂いが気になったらしい悠女がやってきた。

「かぼちゃプリン。かぼちゃ沢山貰ったから、色々作ってみようかと」

「かぼちゃプリン！！楽しみ～♪…でも、いっぱい作るんですねぇ」

ひょい、と覗きこむと二人で食べる分には少々…いや随分多くできそうだ。

「貰ったお礼の分と、せっかくだから兄さんの分もあるからな」

それに、作りすぎても姉さん食べるだろ？
手を休めず言いきる久志にぷぅっ、と頬をふくらませる。
けれど、ふと何か思いついたようにニコニコと表情を変え

「久志ちゃんー…プリン、【Gothic】の皆にもおすそ分けしちゃダメですぅ？」

「……そうだな、いつも姉さんがお世話になってるみたいだし」

「えへへ～。やったぁ」

嬉しそうな悠女に久志はにっこりと笑顔を返しながら木べらを手渡し

「勿論手伝えよ？ほら、姉さんは裏ごしして」


「はぁい」