シュガープラムの甘い夢

・ゆがゆめ（遊我×悠女）SS

・遊我君背後さまの許可あり。

・特殊ネタ（子供ネタ）なので注意

今日はぽかぽかで
とってもいい天気
こんな日は家族そろってお出掛け日より。



なんですが



「二人とも、はよせぇへんと日が暮れるでー…」



出かける前からぐったりした声が聞こえるけど、気にしません♪



「もう！パパと違って女の子には色々準備があるんですからね」



「せやー！おとんはだまって待ちぃ！」



私の隣で可愛く結った髪を嬉しそうに何度も見直しながらも、ビシっと言い切るおちびちゃん。

…しっかりしてきたなぁ

我が娘とは思えない。きっとパパの方に似たのかしら。



「…女の子ってトシでもないやろ……痛っ！！……おめかしせんでも充分可愛い女の子です…」



「…おとんはオンナゴコロわかってなさすぎやぁ」



「ちびっ子に言われたくないわ…」　



うん、パパよりしっかりしてきたかもねぇ。








今日はみんなで大きい公園にやってきました。

広い場所って子供にはテンションが上がっちゃうらしく、娘は早くも大はしゃぎ


「おとんー！おいかけっこー！！」



ほらほら、足元みないで急に走ったらー…



ビタンッ



「「あー…」」



原っぱだから酷い怪我はないと思うけど



「うぅー……」



あらら泣いちゃいそう。



私が声をかける前にパパが先に動いた。



「ほら、泣くんやない。立て、立つんや！！」



パパはしゃがんで側によるけど抱き起こす気はないみたいで、『ぐっ』と拳を握りしめ応援モード。

いつも優しいパパだけど、何でもベッタベタに甘いわけじゃないからねぇ。



「ままぁー…」



パパは助けてくれないと察してこっちに助けを求める。こんな時ばっかりママって呼んじゃって。



「＿＿ちゃん、がんばれv」


もちろん、ママも甘くないからね？



「うちの子なら一人で立てるで、頑張り！」



パパもママもアテにならないと理解したのか、涙をこらえ歯をくいしばりながら、ゆっくりゆっくり起き上がる。


そして
目の前にいるパパに抱きついた。


「パパ、ウチがんばったでー…」



「おーエライエライ！さすがわいとゆめの子や！」



くしゃくしゃに髪を撫で、そのまま抱き上げる。

パパに撫でて貰ったのがよっぽど嬉しかったのか、結った髪がボサボサになったのも気にならないみたい。

本当にパパが大好きなんだから。


「おぉー！たかいたかいー！！おかんちびっこやわぁー！」



べしべし



「もー頭叩いたらダメでしょ」



さっきの根に持ってるなぁ…。


「帰りにケーキ買ってあげるから、ご機嫌なおしてね？」


「ケーキ！？ママだいすきやっ！」



にーっこり笑う娘は親の欲目もあって大変可愛らしい。…笑うとパパに似てるのもあるからかな？



「こーら。甘やかしたらあかんやろ」



「お祝いも兼ねてるから、今日はいいのー」



「お祝い？今日なんかあったか？」



ふふっと、笑う私に不思議そうな顔のパパ。



「ん、ゆーがくん」



ちょいちょいと手招きして


「なんや懐かしい呼び方で」



クス、と笑う彼は初めて会った時の面影を残したまま年々格好良さが増して、いまだにドキドキしてしまう。



「あのね……二人目の…赤ちゃん、できたみたい」



「マジで？」



「ほんと。だから今日はお祝い」



「なら、盛大に祝わないとなぁ！！」




嬉しそうに娘と一緒に抱き締められて……ほら、また胸が高鳴った












「って、夢を見たんですぅ」


朝の登校中
今朝見た夢をゆーがくんにお話したら

あれ、ゆーがくん顔赤い。
どうしたんでしょー？


「それは…いい夢やな」


「うん♪ゆーがくん、とってもカッコイイパパさんでしたよー」


優しく微笑むゆーがくんにつられて、ゆめもにっこり笑う。

なんて

今もじゅーぶんカッコイイんですけどねーv


「ゆめ？」


「えへへー。ゆーがくん大好き」



繋いでいた手を強く握り直す。


ゆーがくんも握り返してくれる。




今はそれだけで幸せで


ゆっくりでいい


ゆーがくんとの距離を縮めて行きたい。

いつかあの光景のようになれたらいいなって願いながら


夢と同じ青い空を見上げたー……